精油考|トンカビーンズ

精油名:トンカビーンズ

学名:Dipteryx odorata

科名:マメ科

産地:ベネズエラ・ブラジル など

抽出部位:種子(豆)

抽出法:アルコール抽出

トンカビーンズはあまり馴染みのない植物かもしれません。クッキーやケーキ(クリスマスに見かけるドイツのシュトレン)の香りづけに利用されるようです。なぜ今トンカビーンズを取り上げたかというと、『トンカビーンズ』に60%以上含まれる『クマリン』という成分が桜餅に使われるオオシマザクラの塩漬けの葉の香り成分と同じだからです!!桜の花も葉もほとんど香りは感じませんよね?でも芳香成分は存在していて、塩漬けにする事で『o-クマリン酸配糖体』が『クマリン』に変化するらしいです。で、桜餅を葉ごと食べると塩味と共にほんのり香る何とも表現の難しい味(香り)がサクラ味と私達には感じられるわけです。桜の葉の塩漬けの香りは人工香料ではなく、塩漬けされることで出現する桜の持つ香りということです。

桜は精油として存在していないので、『サクラっぽい香り』となると似た香りを探すことになるわけです。そしてよく使われるのが『トンカビーンズ』の精油です。精油瓶から直接嗅ぐと、ピリッと刺激のある香りです。これを薄めていくと『春のやわらかい日差しと風』をイメージさせます。個人的に『銀色』が出てくるのですが・・・

『クマリン』という成分は、低濃度でも『とてもリラックス』させてくれる成分です。幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという神経伝達物質の調整をおこなってくれるので、憂鬱な気分や不安感を鎮めてくれます。『緊張緩和』『血圧調整』もリラックスすることで得られるのだと思います。

『フロクマリン』という成分と名前が似ていますが、違う成分です。この『フロクマリン類』は日光過敏性を誘発する成分とされていて肌に使用した場合に(植物油等で希釈したもの)、紫外線に当たることを避けるよう注意を促す成分になります。トンカビーンズに含まれる『クマリン』はこれとは異なるので、光毒性の心配はありません。

桜のこの時期 新しい環境に向かう人も多いと思います。ワクワク、ソワソワしますね。このトンカビーンズの『サクラっぽい香り』のチカラを借りてリラックスして臨んでみてください!!

4月のアロマクラフト教室のフレグランスに『トンカビーンズ』使用します!詳しくはコチラから

 

関連記事

  1. ボタニカル化粧水ワークショップ

  2. 精油考|ミルラ

  3. 精油考|ジャーマンカモミール

  4. エタノール(アルコール)濃度をどう計算したらいいの?

  5. 親子アロマ教室2023@かごしま環境未来館

  6. 『10月アロマの会』楽しかったです♪