嗅覚に関係するノーベル医学生理学賞

また『量子力学で生命の謎を解く』著:ジム・アリ・カリーリ&ジョンジョー・マクファデン から

アロマテラピーを勉強する方なら 必ず通る『嗅覚のしくみ』

私たちの鼻は 空気中に漂っている物質に匂いがあれば(芳香物質) 匂いを感じます

例えばオレンジの皮を剥いたとすると オレンジの皮にある芳香物質が空気中に放出されます(オレンジの芳香物質は揮発性だからですね)

オレンジの芳香物質が吸気の中に含まれて私たちの鼻に入ってきます

そしてわずか3平方センチ(切手くらいの大きさ)の『嗅覚上皮』に出会います

嗅覚上皮には『粘液性分泌腺』と約1000万個もの『嗅覚神経細胞』があり嗅覚神経細胞の先には箒のようになっていてブラシのような繊毛が生えています これを『嗅毛』といいます 嗅毛の先端にオレンジの芳香物質がくっつきます

1個の分子で神経細胞の細胞膜にある微細はチャネルが開き 1ピコアンペアの電流(約35個の分子が捉えられると発生する)がスイッチとなり電気信号が箒の柄『軸索』を伝わり 脳にある『嗅球』へ伝わります

その後 『大脳辺縁系』に信号が届くわけです

ここでは ”嗅覚神経細胞が匂い分子を捕まえる” ところを掘り下げます

1970年代には嗅覚受容体の正体や性質は謎でした

のちにノーベル賞をとる『リチャード・アクセル』は移民の子どもとしてニューヨーク ブルックリンで生まれます 面白い経歴はここでは割愛しますね 1980年代にコロンビア大学で”行動の遺伝子の研究”を始め 長期的目標として『高等な脳中枢がどのようにしてライラックやコーヒーやスカンクなどの匂いの「知覚」を生み出すのかを解き明かす』ことをめざしたそうです。

神経科学のなかで最初に手をつけたのが 海生巻貝の産卵行動の研究だったそう その頃 研究室にリンダ・バックが仲間入りします。リンダ・バックは免疫学を学んで 分子神経科学に興味を持ちアクセルの研究室へ移ってきたらしいです。

そしてアクセルとバックは嗅覚の分子レベルのしくみを調べることになり 一連の巧妙な実験を考え出します。まず受容体分子を特定することが課題でした。別の感覚細胞に関する知見から 受容体分子は細胞膜から突き出したある種のたんぱく質で それが通り過ぎる匂い分子と結合するのだと推測します。その頃 嗅覚受容体が単離されたことは一度もなく どのような形をしてどのように作用するか手がかりはなかったそうです。

そうしてリンダ・バックは嗅覚神経細胞でしか発現していない新しい一群の遺伝子を特定します。ラットでは受容体は1000種類ほどコードされていて 一つ一つが少しづつ違っていて それぞれ1種類の匂い物質を感知するよう調整されているとわかったのですが、ヒトは三分の二が退化し 遺伝子の化石”偽遺伝子”になっているそうです。

ヒトには受容体遺伝子が約300種類あるとつきとめたが 嗅ぎ分けられる匂い一万通りに比べてはるかに少ない 嗅覚受容体が受け取る信号がどのようにして匂いへ変換されるかは この時点では謎のまま。

しばらくしてリンダ・バックはハーバード大学へ移り 2つのグループは平行して研究を続けます。

そして 匂い物質は何種類かの嗅覚神経細胞を活性化させること また 一種類の嗅覚神経細胞は何種類かの匂い物質に反応することがわかりました。これにより300種類の嗅覚受容体が何兆通りもの組み合わせで活性化することによって一万通りの匂いを嗅ぎ分けている事が解明されました。

2004年 リチャード・アクセルとリンダ・バックは『嗅覚受容体と嗅覚系の組織的構造』の研究でノーベル医学生理学賞を受賞しました。

この本について【ニモの話って・・・】

 

 

 

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