ガットフォセのアロマテラピー|【1章】植物は香る

植物は香る

全ての植物に匂いがあるといわれる。嗅覚は食事に大切な役割を果たす。動物も人間も、食べようとする物や飲もうとする物の匂いを嗅ぐ。新鮮であるか、食べても安全であるかを知らせるのは鼻である。もちろん、香りは良いけれど危険な物質も沢山ある。嗅覚は個人を守るために貢献している。

芳香植物とは、水蒸気で蒸留した時に、芳香性エッセンスを蒸散する精油を含有する植物のことである。含まれる複数のエッセンスは比重が異なるため、凝固した水とは分離する。全ての植物は蒸留器にかけると、芳香性の水を産生する。しかしエッセンスが少量のため、集めるのに適しないものもある。植物の蒸留水は芳香性物質を1ℓあたり0.2gまで含むが、水溶性が高い物質であると、それ以上に含有される。例えば、ローズウォーターにはフェニルエチルアルコールが50~60センチgも含まれることがある。エッセンスはエーテルを加えると、油に結合するので、蒸留水から抽出することが出来る。

植物は硫黄エーテルや石油系エーテルによっても処理することができる。結果として精油とエーテル抽出エキスの混合物を生じ、それをアルコールで洗浄する。揮発性成分だけアルコールに溶解され、エーテル中の可溶性物質も同様に分離される。このように分離された物質は「水蒸気蒸留」とは別に、「揮発性溶剤エッセンス」(アブソリュートのことです)として知られる。

本書にある実験は揮発性の精油(水蒸気蒸留法によるもの)のみを用いている。「不揮発性溶剤エッセンス」(アブソリュート)は「水蒸気蒸留による精油」とは異なるものであり、時に毒性が強い。この2種の区別は最も重要である。

精油の中には、レモン・オレンジ・ベルガモットなどの果皮が、蒸留法ではなく、圧搾法で抽出されるものもある。そのため、アルコールには溶解しない、不揮発性の残留物が含まれる。この残留物は医療に使用される前に蒸留される必要がある。(現在はこの圧搾法による精油は食品フレーバーやアロマテラピーに広く活用されている)

多くの科学者が植物内のエッセンス形成について研究している。ブーシャルダ、グリモー、ジェルベル、シャラボーなどなど名前を挙げればきりがない。全員一致ではないが、精油は植物の葉緑体内で生じるという意見だ。

シャラボーの研究によれば、最初に開花する直前に、エッセンスはテルペン系(酸化されていない)炭化水素が特に豊富に含まれ、植物の緑の部分に溜る。開花が進み、花が役割を満たした時に、緑の部分のエッセンスが減り、花に増加する。種子が熟すると、葉→茎→花という運搬が途絶える。1年の周期を完了した植物が完全にしおれない限り(宿根草や木)、再度葉緑体中に増加する。この段階で、テルペン系化合物は酸化され、アルコールになり、その後エステル化されるか、アルデヒドまたはケトンに変わる。A.デュボスクによると植物の呼吸が頻繁に行われる時に顕著になる。

植物の芳香物質の成分を変化させる化学現象は、植物の生理学的機能と密接な関わりがあることが明らかになっている。

この生理学的過程は動物のホルモン生成過程と非常によく似ている。エッセンスはこのように強力で、その効果は多岐にわたる。

光も効果もまた重要である。芳香植物が暗闇に置かれた時、芳香化合物は破壊され、光がないことで欠損する組織形成やエネルギー供給のいずれかを助けるようになる。テルペン類は、芳香物質形成の一段階であるが、酸化された物質は最も発展した段階であり、植物の生殖と生命機能、種子形成に携わる。

精油は植物において、ホルモンが動物に及ぼすのと同様の役割がある。古代のように、揮発性成分は「生命に欠かせない物質」といえるかもしれない。(現在では植物がホルモン類を含んでいて、それが精油でないことは解明されている。動物ホルモンとの共通項もほとんどない、精油は一般的植物にとって必要不可欠というわけではないとされる)

以降の章では、フェルーア教授が用いた「植物ホルモン」という名称が誇張であるかどうかを説明しよう。

『アロマテラピー』ルネ・モーリス・ガットフォセ(フレグランスジャーナル社)より(一部 内容を書き換えています)

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ガットフォセが精油の可能性について信じていて、発展してもらいたいという熱いものを感じますね

ガットフォセの研究から現在までに沢山の発見や研究によって、この本に書かれていることが結果間違っていることもありますが、先人のおかげで今私達が日々利用できるし、研究も進むのですね

この作業、勉強になるだけでなく楽しいです

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