精油考|グレープフルーツ

2020年7月10日 記事下の方に動画を追加しています

精油名:グレープフルーツ

学名:Citrus paradisi

科名:ミカン科

産地:アメリカ、アルゼンチン、イスラエル 他

抽出部位:果皮

抽出法:主に圧搾法

西インド諸島原産とされています。地中海地方の装飾用樹木として栽培されているそうです。精油はアメリカ、ブラジル、イスラエルで大部分が生産されています。ぶどうのグレープと紛らわしい名ですが、このグレープフルーツがぶどうの実のように密集して房状に実ることからつけられた名前です。

甘酸っぱくて、少し苦みを感じるフレッシュな香り。私がアロマテラピーを勉強し始めて一番最初に『好きだな』と感じた精油です。グレープフルーツ精油の独特の香りは主に『ヌートカトン』(セスキテルペン類)によるものです。グレープフルーツ精油には、ほんの微量ですが、『メルカプタン(1-p-Menthen-8-thiol)』が含まれています。これもフルーティさを特徴つけています。『メルカプタン』はリモネン系の硫化物で、自然界で発見されている芳香物質の中でとても強い香りをもつ成分のひとつと言われています。匂いの認知閾値が0.004ppbとされています。これは、1兆リットルの水にグレープフルーツ精油に含まれる芳香成分を4グラム加えると、私達の鼻でこの匂いを認識できるということです!

グレープフルーツ精油は中枢神経系のバランスをとり、気分を高める【高揚作用】、元気にする【賦活作用】があるとされます。深~く嗅ぐと【幸福感】を得ることができ、緊張がほぐれリラックスします。アロマテラピーの勉強を始めたころの私はストレスからくる緊張がピークであったため、この香りが心地よく感じたのだと思います。理想を追い求めて頑張りすぎる人がリラックスするために向いていると思います。

グレープフルーツ精油は、体液循環(血液やリンパ液、老廃物)を促すので、いわゆる【むくみ】【セリュライト】【冷え】【肩こり】に使えます。グレープフルーツ精油を嗅ぐ(芳香浴)だけで、【脂肪燃焼を促す】という研究結果も出ています。

*グレープフルーツ精油を使用する際の注意点です。この精油には『ベルガプテン』というフロクマリン類が含まれています。この成分は、肌に使用した後、紫外線を浴びると炎症を起こす可能性がある成分とされています。今の季節 外出前にトリートメントでグレープフルーツ精油のブレンドは避けましょう。芳香浴は問題ありません!

『光毒性』についてはコチラの記事をお読みくださいね

【2020年4月6日 追記】 グレープフルーツ精油を嗅ぐとヤセる・・・を調べました

人の休息期(夕方5時以降)に、グレープフルーツ精油を15分以上嗅ぐと、体表面温度が上がり、脂肪分解を促進する。同時に血糖と血圧が上昇するので食欲を抑制する。これを2週間続けると、摂食量が減る。(これは胃副交感神経の抑制による消化・吸収能の低下による2次的なもの)

詳細はこちらからどうぞ

『食欲を調節する香り』永井克也(2010年)

【2020年7月10日 追加】  AEAJが公開しているグレープフルーツ精油抽出の映像リンクです(下記の画像をクリック)

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