ガットフォセによるまえがき
30年に及ぶ実験を背景に、私達はそれらの蓄積を手にし、査定することができる。1907年以降、専門誌や会報によって「アロマテラピー」の研究が始められ、興味を抱いた多くの科学者たちによって、多くの論文や観察記録が作成された。しかしそれらは探し出すのが難しかった。ここでは、その概要を述べ、読者のために参考文献リストを掲載する。
これらに目を通すと、医学に使用される『芳香物質』の多さと化学作用の幅の広さに驚かれるであろう。この『芳香物質』に共通するのは2つの特性『揮発性』と『芳香性』である。
芳香植物から抽出される成分のほとんどは、古代の人々が貴重品とした植物の一部であり、この上なく利点が多い。
『精油』は分析され、その構成成分が単離され、後に合成される。分析の結果として得られる『天然の香気成分』とその『合成物』には特段の違いはない。
植物には香りがあり、今はまだ抽出されていない精油も時がくれば利用価値が出るであろう。
自然界の物には香りがあるにも関わらず、それがなぜなのかということを誰も探索してこなかったことは不思議であり、驚きである。おおくの『芳香物質』に対する疑問が湧き出てくる。それらに答えるために様々な経験をしてきた。
『精油』には今現在、広く適用されるようになった、消毒と殺菌特性のほかに、抗毒性・抗ウィルス作用や活性作用そして癒しの力がある。医薬品はこれらの効用を開発し人命を救ってきている。
『精油』は私達の嗅覚を喜ばせる。私達は『喜び』のために精油を使い、無意識に健康に役立てている。そのためにも、『精油』について学び、良い使用法を研究する必要がある。
私達がこの道において、最初に発見した事実が普及され、多くの新しい適用法が見いだされるのは喜ばしい。私達は未開の地を開拓してきた、誤りや見落としがあるであろう、それは自然なことである、今日の真実は明日の胚である。
何事にも始めがある
1936年 ルネ・モーリス・ガットフォセ
『アロマテラピー』ルネ・モーリス・ガットフォセ(フレグランスジャーナル社)より(一部 言葉を書き換えています)
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前回の経歴でもふれているように、ガットフォセが最初に出版物をだしてから30年近く、合成香料・芳香物質について研究しているのです
疑問を抱くというのは本当に大切なことですね
そして『何事にも始めがある』この言葉が大好きです
私 初めてこの本を読んだ時にマーカーつけてますもん
色々なことに通じる言葉ですよね
スタートさせなければ何も起こらないのですから
この言葉に勇気もらっています!
さて次回から本題です 次は『人の匂い&動物の匂い』です