からだの豆知識|記憶

脳の最も重要な機能のひとつとして、記憶のコントロールがある。事実や人、出来事など以前に学習して、後で利用するために蓄えられている情報を思い出す能力である。灰白質は脳の外側にあるしわの多い大脳皮質を構成しているが、たくさんのファイルを保存しているコンピュータのハードディスクに似ている。様々な記憶で満たされており、それらの記憶が呼び覚まされて再び意識的な思考プロセスに引き戻されるときを待っている。

記憶には基本的な2つのタイプがある。すぐに必要な情報の断片を記憶するのは【短期記憶】といい、ワーキングメモリーとも呼ばれる。このような情報を鮮明に記憶するためには、頭の中で意識的に努力をする必要がある。例えば、誰かの電話番号を聞くときに書き留めることができないような場合である。【長期記憶】は、一時的な記憶がより永続的な脳の貯蔵庫に移されたときに構築される。必ずしも短期記憶がすべて長期記憶になるわけではない。情報を長期記憶に転換するためには、その情報が伝わる神経回路を強化し、さらに時間をかけて強固なものにしなければならない。勉強する時に『少なくとも3回は文章を読んだり、復習しましょう』といわれるのはこの為である。また、記憶を強い感情と関連させると、情報を保持しやすくなる。夜の快眠も、短期記憶を長期記憶に移す為に重要だといわれている。

【長期記憶】は、さらに《顕在記憶》《潜在記憶》《意味記憶》という3つのサブタイトルに分けることができる。

《顕在記憶》とは、例えば、化学の授業で元素の周期表を暗記するときのように訓練をして覚える記憶で、脳に「○○○の記憶を検索して」と要求すれば思い出せるものである。

《潜在記憶》には、キーボードを打ったり、自動車を運転したりするような作業が含まれる。潜在記憶では、脳自体が経験を通して訓練を積むので、自動的に作業をおこなうことができる。

《意味記憶》とは、例えば自分の名前のように、即座に、簡単に思い出すことができる物事の情報を記憶するものである。

中年期以降に、記憶力の低下を経験するのは正常である。しかし、自分の住所や電話のかけ方といった重要なことを、頻繁に忘れるようなことがあれば、脳卒中・アルツハイマー病・その他の認知症の徴候かもしれない。また記憶障害はアルコールやある種の薬剤によって引き起こされることもある。定期的な運動や健康に良い脂肪(オメガ-3脂肪酸など)を摂取することは、脳の栄養状態を保ち、加齢による記憶力の低下を防ぐのに役立つと考えられている。

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*睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に気道が塞がれて呼吸が止まる疾患であるが、脳が短期記憶を長期記憶に移行させる能力に障害がおこる。睡眠時無呼吸症候群を治療しないでいると、記憶を数時間以上にわたって維持することが困難になることがある。

『からだの教養365』文響社より(一部内容を書き換えています)

最近、俳優の顔は浮かんでいるのに名前が出てこない・・・という事が発現しはじめました

今まで親やメディアからの情報として理解していた現象が起こり始めています

”こういう事かあ・・・きたきた~” って感じです

年齢を重ねるとはそういう事なのですよね

カウンセリングでもこの【記憶】はキーポイントになります

脳の中に『人の生き残るための策』があるわけです

その記憶が『今の自分に必要なのかどうか』がポイントです

《潜在記憶》は経験上覚えているので、自分の意思がなくても発動します

上記でいう作業は行動もさします

自分が無意識におこなっている行動のいかに多い事か

それを意識すると驚きます

時としてその『無意識の行動の幾つか』が今の自分を生きづらくしている場合があります

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